「なんでー?」
私は言った。
「だって、お前が愁二ん家遊び行ったら
夜まで帰って来ないだろ。
んで、呼びに行くのは俺っ!」
「いいじゃんっ!そっからそこでしょ?」
愁君の家は、向かいの家と言っていい。
「寒いしっ!家から出たくないしっ!」
何、コイツ。
「…祐璃も来る?」
私は言った。
「俺が行って、何すんだよ。」
「…ともみちゃんと喋る。」
「…いじられるだけだろ。」
「お兄ちゃん、いるよっ!
お兄ちゃんと遊びなよっ!」
私は言った。
「…そんな愁二の家に行きたいのかよ。」
「うん…。」
「じゃ、行けばっ!?」
なんで、この子キレてるの…?
「じゃぁ…、行ってきますよ…?」
逆に行きづらいのは、気のせいですか…?
結局、祐璃を残して家を出た。

