暮れない夜、染まる紅(あか)

「どうして麗香はいつも私と総司のこと、からかってくるのよ」


少し怒り気味に私が言うと、麗香はふざけながら謝った。


「ごめんって」


…もう、こうしてからかわれるのも最後なのかもしれない。

そう思うと、私は自分の胸に悲しくて、苦しくて、やるせない気持ちが込上がってくるのを感じた。


麗香と話していると、あっという間に時間は過ぎていき、儀式の時間が迫ってくる。

夕暮れ前に、麗香のお父さんとお母さんが現れた。


「麗香…!麗香…っ!」

「すまない、お前を助けてやれなくて…!

すまない、すまない!」

「ごめんなさい、麗香…。

ごめっ、ごめんなさい……!」



二人は、泣いて謝りながら麗香に抱きついた。