そのとき、家の呼び鈴が鳴った。

麗香のお母さんは泣き崩れ、とても出られる様子ではないので、代わりに麗香が出る。

私もついていく。


訪ねてきたのは、大山のおじさんと、本部のリーダー、天宮のジジイ。


「安心した。
逃げてなくて。

ちゃんと儀式用の服も着ているようだし」


天宮のジジイが言う。


「逃げるわけないじゃないですか。

あんな脅され方したら」

「そうか、てっきり家族や友人を犠牲にしてにげると思ったんだが」


クソジジイ…!


「麗香がそんなことをする子だと思ってたんですか?

じゃあ、なんでそんな脅し方したんですか?家族や友人を村八分にするって。

バカなんじゃないですか?」