暮れない夜、染まる紅(あか)

「だって…。

私が逃げても、きっと紅祭りは、儀式は続く…。

クレナイサマの祟りは、終わらない…!

私が逃げたら、別の子が捧げ者に選ばれて、殺されるかもしれない」

「そんなの、麗香には関係ない!」

「…私ね、脅されてるの」


顔をしかめながら、麗香が言う。


「え…?」

「村の本部から、脅されてるんだ。

私が逃げたら、私の家族や友達を村八分にするんだって」


本部が…!?

捧げ者を犠牲にするだけじゃ飽き足らず、まさかそんなことまで…!


「本部のやつら、人間じゃないよ…!

クレナイサマと同等の、化け物だ!」

「やめて、三里!

クレナイサマを悪く言わないで!」