午前五時、私は目を覚ました。

爽やかな朝だ。


「…そういえば、もうすぐ夏休みだ」


私は、独り言を漏らした。

そう、今まで紅祭りのことばかりに囚われていて気付かなかったが、あと二週間もすれば夏休みなのだ。


今年の夏休みは、何をしよう。

麗香とまた、海にでも行こうか。

毎年、麗香ってば派手な水着を買ってくるものだから、こっちが恥ずかしくなるんだよなあ。


食卓へ向かうと、いつもいるはずのお母さんの姿はなかった。

お母さん、まだ寝てるのかな。


もう、新聞届いているかな?

普段はお母さんがやってることだけど、今日は私がポスト確認してみよう。


私は、玄関の扉を開けてポストの確認をしようとした。