暮れない夜、染まる紅(あか)

奴も私を追って神社を飛び出す。

私は途中で転びながらも必死で走った。

奴も、走る。


どうしよう、どこに逃げよう。

私は考える。


どこか、建物に入るのがいいだろう。

ここから一番近い建物は、この神社の神主の家だ。


だけど…。

神主は村の本部の人間。

私のお父さんと共謀して、私を捧げ者に選んだ人間だ。

私を匿ってくれるだろうか?

そもそも、村の本部の人間は信用できない。


だとすれば…神主の家以外でここから近い家は…。


吾妻家だ!

吾妻家には、この前私のことを散々に言った憎き三里がいるけど…あそこの両親は優しい人間だ。

きっと匿ってくれるに違いない。


私は、吾妻家を目指すことにした。