「可哀想…」

「あの子も殺されちゃうのかな…」

「村の本部の奴らもだが、警察も警察だ!

何をやっているんだ!」


と野次馬達の声。


だけど、私はこう思った。


早く神社の中に入れ。

そしてクレナイサマの祟りで殺されてしまえ。

死ね。


と。



今回も神社の前に見張りが一人つくらしいが、どうってことない。

これはクレナイサマの祟り。

きっと、クレナイサマはうまく殺してくれる。


いつの間にかクレナイサマの祟りを信じている自分に、そのときの私は気付いていなかった。



天宮は、心ちゃんのときと比べてかなりあっさりと神社の中に入っていく。


「……」


私は、静かに微笑んでその場を去った。