「なんで?お祭りオタクなのは事実でしょ。

それに、今まで麗香だって言ってたじゃん」

「そうだけど」


麗香は言い続ける。


「今は…。

沙苗ちゃんが儀式で失敗したっていう噂のせいで嫌がらせをされた、今の総司君には…かける言葉じゃないと思う。


ねえ、気付いてた?

さっき総司君と歩いていたとき……いつもより暗い顔してたの」


そう言われて、私ははっとした。

そういえば、さっきの総司…いつもと比べて、元気がなかった…。


「そっか……そうだね………。

私ってばなんてこと…。

総司に謝らないと……!」

「うん。でも今すぐはやめよう?

今すぐだと、余計傷口を広げてしまいそうだし…。

この事件が落ち着いてからにしたほうが、いいと思う」