「大変だよね、朝まで神社で過ごすなんて。

出店も回れないし、祭り楽しめないよね」

麗香が言う。

確かに、せっかく年に一度の祭りなのに、ずっと神社の中なんて…。

「私だったら、耐えられないかも」

私がそう言うと、

「仕方ないだろ、捧げ者の役目なんだから」

と総司。

「そうだけどさぁ」

「ねぇ」

そんな私と麗香に対し、総司は、

「なんだよお前ら、そんなに捧げ者よりも出店が大切かよ」

と言った。
それに対し、私達は、

「「うん!」」

とはっきり答えた。

「ははは…マジかよ」

紅祭り好きの総司は、呆れていた。