確かに、去年の祭りを境に沙苗ちゃんが学校に来なくなったのは事実だ。


「だけど、だからって沙苗ちゃんが儀式に失敗したという確証はないじゃん！」


私が天宮に言い放つ。


「うるさい！とにかく、アイツの妹は祟りの原因を作った張本人なんだよ！

だから、アイツは三人の人間を殺した殺人鬼の家族！

机をめちゃくちゃにされても文句は言えないの！」


天宮が幼稚な言葉を並べる。


「はあ？

だから沙苗ちゃんが祟りの原因を作ったっていう確証はないって言ってるでしょ！？

何度言ったらわかるの！？


それを言うなら、アンタの父親って村の本部のリーダーでしょ！？

アンタの父親が紅祭りをやり直しまくるから、捧げ者の子達が次々と殺されちゃうのよ！！

アンタのほうが、よっぽど殺人鬼の家族じゃない！！」