心は無理矢理手に紅花を握らされ、体を縄で縛り付けられていく。


「な、なにするの!やめて!やめてよおおおおお!

なんで、なんで私がこんなことされなくちゃいけないのっ、やだよっ、もう、やだよおおおおおおお!!!」


縄で拘束された心は、村の男の人に抱えられ、神社の中に閉じ込められた。


「あんなことしたら、殺されやすくなるじゃない!」

「そうだ!体を拘束されたら逃げられない!」

「なんであんなかわいそうなことをするの、ひどい!」

「鬼畜だ!」

「お前らそれでも人間か!」


野次馬達が村の男の人達に文句を言う。

すると、その中にいた一番大きな体の男の人…長島信雄(ナガシマノブオ)さんが野次馬の前に出てきた。


長島さんは六十を超えたおじいさんだけれど、鍛えられた体をしており、そこらへんの若者でも歯が立たない。


そんな長島さんが前に出てきたので、野次馬達は静かになった。