翌日。


今日は、今年三度目の紅祭りが行われる。

神社にはもう、ほとんど屋台はなかった。

もはや、儀式のやり直しができればそれでいいのだろう、村の本部は。


しかし、そんな過疎したお祭りであるにもかかわらず、たくさんの人が神社に来ていた。

なぜ、みんながお祭りに来るのか。

それは、捧げ者の心が神社に入るところを見るためだ。


「なんか、捧げ者が来るの遅くない?」


私の隣にいる麗香が言う。


「確かに…遅いね」

「いつも捧げ者が神社に入るのって、何時だったっけ?」

「えっと…十七時前後じゃない?

今十七時半だから…ちょっと遅いくらいかな」


私は時計を見ながら言う。


「そっか……」