「あんなんになっちゃうのも無理ないよね」

「だって、殺されるかもしれないんだぜ…」

「そうだよねぇ……」


野次馬達がヒソヒソと話す。


「三里、おはよう。

どうしたの?この騒ぎ」


麗香が私の肩を叩き、尋ねる。


「ああ……。

心が次の捧げ者に選ばれてしまったから…あんなことになってるの」

「あー………」


泣き崩れている心の姿を見て、麗香はすべてを理解した。


「次の捧げ者、心ちゃんなんだね。

やだね…友達が殺されるかもしれないなんて……」

「そうだね…」


そのあと、朝のホームルームの始まりの合図のチャイムが鳴り、私達は自分達の教室へと戻っていった。