いよいよ金曜日…お祭りのやり直しが行われる日がやってきてしまった。


きっと、何もない。

無事に、儀式は終わる。


と私は心の中で何度も祈っていたが、不安で不安で仕方なく、行くつもりのなかったお祭りに来てしまった。


屋台はいくつか見られたが、この前のお祭りほどの数ではない。

それに、今回のお祭りは花火はあがらず、鐘の音で終わりを示すらしい。


こんなちゃっちいお祭りをするくらいなら、やり直しなんてしなきゃいいのに…。


いや、お祭りよりも村が一番やり直したいのは儀式だ。

出店なんて、村はぶっちゃけどうでもいいと思っているに違いない。

一体、あんな儀式の何が大切なのだろうか?

あんな危ない儀式のせいで、小枝さんは殺されたというのに。