紅祭りの花火は、綺麗な花火でとても有名だ。

私はその花火を、毎年楽しみにしていた。

だけど、捧げ者は花火の間の時間は儀式で、ずっと神社の中…。

花火を見ることはおそか、まともにお祭りを回ることさえできない!


「せっかく選ばれたんだから、ちゃんと儀式しろよな」

お兄ちゃんが言った。

それでも私は文句を言い続けたが、誰も私の主張を聞いてくれない。


「捧げ者用にちょうどいい白い服どこにやったかしら」

しまいに、お母さんは私を無視して納戸のほうへ消えていった。


「マジで…。

本当にやらなくちゃいけないの…。

はぁ…」


私は憂鬱なため息をついた。