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そんな…。

沙苗ちゃんが、犯されたせいでもう既にこの世から去っていたなんて…。


しかも、総司の話からすると、犯されたのは沙苗ちゃんだけじゃない。


きっと、今年の捧げ者以外の捧げ者…みんなだ。


だけど犯人がわからなくて、有耶無耶になっていたんだ。


確かに、沙苗ちゃんがされたこと、沙苗ちゃんが自殺したことは総司にとってとても辛く悲しかったに違いない。


でも、おかしい。


だからって、捧げ者を殺すなんて!!


「まさか、こんなにも紅祭りがやり直されるとは思わなかったよ。

これで、六度目だろ?

はあ…。

本部はどれだけ女を犯したいんだよ…」


総司はため息をついた。


「ねえ、自分がしてることわかってるの?

確かに紅祭りはおかしい、本部もおかしい。

だけど、捧げ者のみんなに罪はないのに…!」

「わかってないなあ…。

俺は、みんなが怖い思いをする前に、殺してあげているんだよ。

俺は、何度も捧げ者を助けてやってるんだよ」


総司…。


「アンタも、おかしくなっちゃったんだね…」