暮れない夜、染まる紅(あか)

しばらくして、母さんと沙苗が交番から帰ってきた。


「どうだった?」


俺がたずねると、母さんは首を横に振る。


「え…どういう…」


沙苗は何も言わずに、自室にこもった。


「全然取り合ってもらえなかったわ…。

なんでもっと早く来なかったんだって。

お風呂に入れされたのも、まずかったみたい。

DNAの検査ができないから証拠がないとか…。

沙苗も必死で訴えかけたんだけど、全然。

それどころか、あの日のことを事細かに聞きながら、あの警察官ニヤニヤしてやがったわ…。

あんなの、セカンドレイプよ!」


そんな…。

沙苗が犯されたのは事実なのに!!

どうしてそんなことされなきゃいけないんだ!!

どうして、警察はもっとちゃんとしてくれないんだ!!