暮れない夜、染まる紅(あか)

沙苗は、再び泣き喚いた。

「もういいよ、沙苗。

もう話さなくていいよ」


そう言って、母さんは沙苗を抱きしめた。

母さんの目からも、涙が流れていた。


沙苗はしばらく泣いた後、自室へこもった。


「沙苗を襲った奴ら、全員許せないわ…。

明日にでも、警察に言わなくちゃ」


次の日、母さんは沙苗を連れて交番へ行った。

俺は、一人で家にいた。


沙苗が犯された。

沙苗が犯された。

沙苗が犯された。


沙苗はまだ彼氏ができたことがなかった。

きっと、初めてだったに違いない。

それなのに…汚らわしい男どもに…。


クソッ、犯人達め!


犯人達への怒りがおさまらず、俺は何度も何度も家の壁を殴った。