暮れない夜、染まる紅(あか)

俺は、沙苗に持っていた袋の中身を見せた。


「えっ、私が好きなやつばっかじゃん!

なにこれ差し入れ?

やったー!!」


と沙苗はさっきとは打って変わってはしゃぎ出す。


「だけど、食べるのはここじゃない」

「は、どゆこと」

「もうすぐ花火始まるだろ。

ちょっと外に出て食べようぜ」

「えっ、いいの!?

儀式は…」

「いいっていいって。

確かに儀式は大切だと思う。

けど、俺としてはやっぱりお前にも祭りを楽しんでほしいんだ」


沙苗は俺に抱きついた。


「お兄ちゃんありがとう!」


初めて、沙苗からお礼を言われたような気がした。


ていうか、首が若干締まって苦しい…。