「はぁ〜!?

なんであのババアが!?」


ババアって…。

いくらなんでも口が悪すぎだ。


「おばさんの旦那さんが、村の本部の人なんだってよ。

旦那から聞いたんだろ」

「その話、誰から聞いたの」

「三里」


そう答えると、今まで不機嫌だった沙苗はニヤニヤと笑い出した。


「なんだよ、気持ち悪い」

「え〜ひど〜い、これでもそこそこモテるのに。

そっか、三里ちゃんから聞いたのか〜へ〜。

てことは、三里ちゃんと今日もおしゃべりして帰ってきたんだ」

「帰ってきたんじゃない。

登校中のときだ。

てか、毎日一緒に帰ってるわけじゃないからな」

「またまた言い訳しちゃって」


と沙苗は茶化す。

なんだよ、本当のことなのに…。

ていうか、なんで俺と三里がそんな風に思われなくちゃいけないんだよ。

よりによって三里って…。