その言葉で、私の心はほっと明るくなった。


「できるの」

「俺が約束破ったことあるか?」

「総司となにか約束したことがないからわからない」


そう言うと、総司は私に小指を差し出した。


「何それ」

「約束、してみよう。

初めての約束。

俺が、今まで捧げ者殺してきた犯人返り討ちにしてやるよ。

そしたら、今居と三里の約束も果たされるだろ」


総司の瞳は、真っ直ぐだった。


「バカじゃないの」


そう言いながら、私は自分の小指を総司の小指に結びつけた。


「約束破ったら針千本だからね」

「わかった」


そこへ、村の男の人達が近づいてくる。

ああ…いよいよ始まってしまうんだ。


クレナイサマを崇める、儀式が。