「それでクレナイサマが女の人を食い殺すのは祟りだと男の人達は考えた。

そこで、年に一回紅祭りを行い、捧げ者として若くて綺麗な女にクレナイサマを崇める儀式をさせることにしたんだ」


そうだったのか…。

だから、捧げ者には綺麗な人ばかり選ばれていたわけだ。

まあ、私は例外で罰として捧げ者に選ばれたようなものだけど…。


「村の男の人達は、クレナイサマが本当にいると信じているんだ。

だから、昔のような悲劇が起こらないためにも、儀式をし続けなくてはならないんだ。

クレナイサマの怒りが静まるまでな…」


怒りが静まるまで…。

じゃあ、最初にクレナイサマを怒らせてしまった原因は、やはり去年の儀式が失敗したことか?

でも、去年の儀式のどこで失敗が起こったのか、そこがわからない。