『クレナイサマをバカにするような奴は、許さない。

そんな奴らは、村から消さなくては。

…って。

三里が入院してたとき、言ってたの』


祭りの前、確か麗香はそう言っていた。

そのことを麗香から聞く前に、私は「クレナイサマなんて、消えてしまえ」と独り言を呟いてしまった。

そして、それを村の本部のメンバーである大山のおじさんと田岡先生に聞かれてしまったのだ。

きっと私の発言を、二人が本部の全体にチクったんだ。

だから、私は消されることになったのだ。

捧げ者として、祟りで殺されるということで。


まさか、私が捧げ者に選ばれてしまうとは…。

まだ、麗香が殺されて間もないというのに。