とりあえず、総司にお礼を言っておくべきだろう。


「ありがとうね、総司。

私を元気づけてくれて」


私がそう言うと、総司はぷっと噴き出した。


「三里が素直にお礼を言うなんて、気持ち悪いな!」

「…」


なんか、真面目にお礼を言った私がバカみたいだ…。

私のことを元気づけるために来たのは私の勝手な想像で、総司は普通に私をバカにしに来たのかもしれない。

そんな気さえする。

あーあ、なんでお礼なんて言っちゃったかな、私は。


しばらく総司と話して、私達は各々の家に帰った。

家の中で、お父さんとお母さんが泣いていた。