白い服を身に纏った小枝さん。

普段の制服姿とは違っているので、なんだかいつもに増して綺麗に見える。

サラサラの髪、長い睫毛、細い手足…私なんかとは、全然違うな…。

そういえば、去年の捧げ者に選ばれた沙苗ちゃんもすごく綺麗な子だった。

最近は会えてないけど…。

沙苗ちゃん…どうして外に出ないんだろう。

学校でいじめられるような子じゃなかったし…。



「小枝さん、綺麗だね」

「え…あ、うん」


沙苗ちゃんのことを考えていたので、少し返事が遅れた。


「どうしたの?ぼーっとしちゃって。

それより、出店適当に回ろうよ。

もう始まってるところあるし、ほら」


麗香が指さすほうには、射的や輪投げなどで楽しそうにしている人達がたくさんいる。


「うん、そうだね!」