それから、私は数日間何もない日々を過ごしていた。

高校二年生の夏休み。

本当なら、麗香と一緒に海へ行ったりキャンプへ行ったり、村を出て、都会で買い物したり……。


「どうして、こんなことになっちゃったんだろう……」


私は、ベッドの上で呟いた。


夏休みの宿題なんて、手につくわけがない。


扉をノックする音と一緒に、お母さんの心配そうな声が聞こえてきた。


「三里。

もうお昼ご飯だけど……起きてこないの?」

「うん………。

お腹空いたら食べに行く………」

「…ご飯、冷蔵庫に入れておくからね」

「うん…」


そう返事をしたが、私は午後二時になっても食卓へは向かわなかった。


私は、何もせずただぼーっと天井を見つめていた。