暮れない夜、染まる紅(あか)

「ダメだよ!

麗香は私と一緒に………」

「三里!!」


その時。

私は一瞬、なにが起きたのかわからなかった。


麗香は、私の腕を引っ張り、私のことを突き飛ばした。


次に、麗香の体からポタポタと液体が零れ落ちていくのが見えた。

そして、麗香の向こうには黒いパーカーのアイツがいた。


その手にはナイフのようなものが握られており、それは麗香の腹部を貫いていた。


「うっ…あ………!」


スローモーションの映像でも見ているようだった。

ゆっくり、ゆっくりと麗香の体が倒れていく。

麗香の体から漏れた液体が、私の顔を濡らした。


「これ…血………」