暮れない夜、染まる紅(あか)

***


神社の中で、私は一人泣いていた。


「うっ…うっ……」


もう、大好きな家族に会えない。

もう、大好きな友達に会えない。

もう、大好きなあの人に想いを伝えることもできない。


床は、私の涙で水たまりができていた。


もう、もう、もう…なにもできなくなる。


死んじゃうんだ、私…。

クレナイサマの祟りで、殺されちゃうんだ…。

他のみんなのように…。


本当は殺されたくない。

もっともっと、生きていたかった。

なのに、どうして、どうして私が殺されなくちゃいけないの。


ずっと、その思いを押し殺してきた。

家族や友達と引き離された今、もうその感情を抑えることができなくなっていた。


「死にたくない、死にたくないよ…!!」


「うっ…うっ…」


私以外の泣き声が、外から聞こえてきた。

見張りの大山さんの泣き声だ。


今まで、見張りの男の人達も殺されてきた。

きっと、大山さんも殺されちゃう。

大山さんも、家族を思い出し、殺されたくないと泣いているんだ。