『ありがとうございます』

初めてかもしれない満面な笑みでライド様をみる

ライド様の頬が赤くなる

「参っ・な・・今度パー・ィーに行・か・・」

あまりにも声が小さくて所々しか聞き取れなかった

散歩したあと湖に戻り、色々話した

出身は隣の国、ラーク国。

武力に優れ、勝てる国はないと言われるほど

そのせいか体もがっちりしている

ライド様は20歳。私の2つ上。

一人っ子で大事に育て上げてくれたと自分からいう

たわいもない話をしていたら城の方が騒がしい

『あ、いけない。もう昼ね』

「そうだね。俺もそろそろ行かなきゃ」

立ちあがり、私に手を差し伸べてくださる

私は手をとり、立ち上がる

『国へ帰られてしまうのですか?』

「そうだね。父上はうるさいから」

『そうですか』

はっきり言って寂しい

せっかく仲良くなれたのに

「また寂しいと思ってるでしょ?」

なぜあなたは分かってしまうの?

ライド様が私を抱き締めた

「大丈夫。また会えるから」

『本当ですか?』

「君が望むなら」

『望みます』

ライド様は抱き締めていた私を離し

「次に会ったら君を離さない。それでもいい?」

プロポーズをされているかのようにドキドキする

私はライド様と離れたくない

次に会ったら尚更

『はい』

「いい子だね」

ライド様は私のおでこにキスをした