「さて、どこから話そうかな。とりあえずお茶入れるわね。」

「うん、ありがとう。」

菜乃花の部屋はアジアンテイストでブラウンの家具か基本。
そこにインドネシアとかバリにありそうな布やクッションマットで彩られている。
結構落ち着く空間で私も好きだ。

「まず、シャルルさんと男性2人はお仕事の話をしていたわ。女の人は終始にこやかにくっついて聞いてる。正直居る意味が分かんなかったけど。あの女の人は綾乃を周りにいる気づかれないようにして見て綾乃が俯いてるのを見て満足そうにしてた。」


「で、シャルルさんとお揃いの指輪してたから仕事の話が落ち着いたのかしら相手の男性達が『お嬢様とお付き合いなさってるんですか?』って聞かれた瞬間シャルルさんが言うより先に『そうよ!素敵でしょ!このペアリング』って彼女が見せた瞬間シャルルさんが驚いてた。」

「そして、何故ですか?あの日ずっと跡をついてきてたんですか?それともお店の従業員を脅して個人情報を流させたんですか?」

怒って聞いてたわ。

「じゃあシャルは悪くないし二股してないよね?」


「多分ね、でも女がベタベタしてきた時点で冷たくあしらえ無きゃ意味が無いわ。何のための指輪なのよ!しかもそれを綾乃に見られてたらどうしようもないでしょ?現にあんたあの時顔色青を通り越して白くなってたんだから。」