「綾乃、そのカードは利用限度額が存在しないブラックカードより更に上のプラチナカードだよ。収入がかなり良くないと持てないハイセレブが持つカード。」


そう耳元で言われてびっくりする。

「そんなカードあるの!?」

「あるのよ。私もそうそうお目に掛かったことないけどね。」


さすが、銀行で働いてるだけありその辺りは私より詳しそうだ。


「確かにシャルはそれなりに稼いでるから、お金の心配はしなくていいってデートの時にこの指輪やら服やら買ってくれたけど。申し訳なくてお茶は私が出したんだよね。」


「うん、さすがその辺りは美咲姉ちゃんに躾られてるだけあるね。でもそんな相手だとその綾乃の反応は新鮮だったと思うな。玉の輿狙いの肉食系女子ならそんなスパダリだとお金出してもらって当たり前って感じだろうし。」


「お互い仕事してたらどんなに収入格差があっても全く出さないってダメじゃない?少なかろうと私だって仕事してる社会人よ?失礼でしょ?」


「うんうん、そんなしっかりしてて可愛い綾乃にシャルルさんは惚れたんだね。一目惚れだから容姿も好みだったと。綾乃はかなりのいい子だからね。性格も知れば惚れないわけがないわ」

うんうんと首を縦に振って納得してる菜乃花。