あと1ヶ月、と言われ、もう走ることも出来ないと思ったら、私は自暴自棄になっていた。

なんかもういいやって。


2キロも走ることはダメだってわかってるのに、私はマラソン大会に出た。

美優は大丈夫なの?って心配してくれたけど、少し落ち着いてるらしくて。って嘘をついてしまった。


そして、「よーい!ドンッ !」

勢いよく駆け出した。一キロ地点の引き返す所で、体がふらふらしてきた、周りに誰もいなくて、ただ無我夢中で走り続けた。


ゴールのところに美優たちがいるのが見えて、安心した途端、意識が薄くなってきて、体がふわっと浮いた。


私はやっぱもう思いっきり走れないし、運動もできないんだ。そう絶望しながら意識を手放した。