「え…いや、いいよ。北村二次会行くんでしょ?」 「でもさすがに長澤をそんな状態で一人で帰せないよ」 きっと、誰が見てもわかるようなふらふら歩きをしていたんだろう。 北村は優しい。 だからここは北村の優しさに甘えて送ってもらうのも一つの手…だけど―… 「ほら、帰ろう?」 いきなり肩に回ってきたその手にビクッと体が跳ね上がる。 確かに、北村は、優しい。 中学の時から 私と付き合ったあの数日からでもわかるように 北村は、優しい。 だけど