地元を出てからもう約一年が経過しようとしていた。 すみれとも、私が地元を出てしまってからあまり会わなくなった。 連絡はしょっちゅう、取っているけど。 「もしもーし」 ―「あ、もしもし?美羽?」― 「そうだよー」 ―「ねえ明日の私の結婚式、来てくれるよね?」― 「いくいく。返事送ったでしょ」 そう、美羽からハガキが送られてきたのはもう数年も前のこと。 それは明日、美羽と岸君が結婚するという招待のハガキだった。