「…っ美羽!」 入院してから、もう一週間が経過していた。 自分の名前が長澤美羽であること、そして20歳で仕事をしていたことはお母さんであろう人からおしえてもらった。 早く思い出さなきゃいけない でも、思い出せない。 そんな私にお母さんもお父さんも、そして先生も 『無理に思い出さないで良い。ゆっくり、ストレスをためないように。美羽のペースで頑張ろう』と言ってくれた。 そして今、勢いよく開かれたそのドアのところに 汗をびっしりと書いた、女の子がひとり立っていた。