君を、ずっと。【完】




だから―…言えないんだ。


自分の心の中に静かにしまっておくしか

できないの。



何分、こうやってしゃがんでいただろう。

もう、戻らないと

きっとすみれもそろそろ心配しているだろう。


よ、っと声を出して立ち上がろうとする。

だけどまだ、酔いはさめていないらしく、むしろ全体へ回っていてぐらっと倒れそうになる。

あぁこんなんだったら、すみれ無理やりにでも連れてくればよかったかも


そんな後悔を頭で浮かべながらもう自然に身体の力を抜いたその時、私の肩に誰かの腕がまわって体が安定したのがわかった。



「大丈夫?」


優しい、声。