あれは、私が振られたとき。 哲平に、じゃない。 神山に。 「あの時のことさ、謝ろうと思って」 「え?」 「俺が伝言、しちゃいけなかったなってあの後気付いたんだ」 神山と別れたのは、哲平に伝言で言われたからだった。