君を、ずっと。【完】




「全然余裕」


ブイと、ピースサインをして北村の横から離れる。

きっとあれ以上あそこにいたら北村のペースで持っていかれていただろう。


もう、嫌なんだ。
そういう恋は。


神山と別れてからも何度かいろいろな人とお付き合いしたけど全員、長くは続かなかった。

何度、何度身体を重ねても心は通じ合わない。


期待だけさせて、終わらせるのは私にとっても結構辛いから。


「あー…ちょっと飲みすぎた」

トイレに着く前に、ふらっと倒れそうになる。


いつもはこんなになるまで飲まないから。

久しぶりに飲みすぎて、酔いが回ったらしい。


はあー…とため息をついて、少しそこへしゃがみ込む。