君を、ずっと。【完】





「…やっとみつけた」



戻る途中、聞き覚えの声がして振り返る。

だけどそこには誰もいなくて



「聞き間違い…か」


幻聴を聞いてしまうほど、私は今神山に飢えているのだろうか。



そんなわけない。

だってなんのために今日ここにいると思ってるの。


神山を忘れる、そのためなのに。


ブンブンと頭を振って、その幻聴を自分の中から追い出す。


だけど


「なにやってるわけ」


その幻聴は、幻覚へと変わっていて