「これ、忘れてたよ」
っ!!!
松下くんの手にはキラーンと銀色に光る鍵がぶら下がっていた。
や!!!!
め!!!!
て!!!!
松下くんの手にあるそれは、私の家の鍵!
私は慌てて立ち上がり、松下くんの手からそれを奪い取った。
幸い、背の高い松下くんの後ろでそわそわしていたみんなには、鍵は見えていなかったみたいだ。
みんなの松下くんが何を渡したのか聞く声があちこちで聞こえる。
あぁ、危機一髪。。。
「お礼は?祐実」
ムカッ!!
自分はちゃんと言ったことないじゃない!
「う、どうも」
「うん」
「ふーん。松下くん、祐実のこと名前で呼ぶなら私のことも呼んでくれていいよ?」
あいちゃんが振り返ろうとした松下くんを呼び止めて、そういう。



