無気力王子とじれ甘同居。








「…んっ」


翌日、カーテンの間から差し込む光で目を覚ます。


ん?


…ひと?


えっ…これ…


だんだんぼやけていた視界のピントが綺麗に合って、目の前には綺麗な寝顔がドアップで映っていた。


ひっ!!!


松下くんっ!!!!


一瞬、びっくりしたけど、前より松下くんのこの至近距離にもだいぶなれた。


私たちは昨日の勉強中、そのままテーブルで眠ってしまっていたみたいだ。


あーあ、やっぱり悔しいくらい綺麗な寝顔だな…。

異性に綺麗だなんて…おかしな感覚。


「そんな見られるとすげー起きづらい」


っ?!


目の前の瞼が突然開かれて、しっかりと私をとらえるので、びっくりして声が出ない。


起きてたの〜…松下くん…。


「…お、おはよう」


なぜかお互い体をテーブルから起こさず、顔だけ見合う。


「ん。はよ。どうする?おはようのチューでもしとく?」


っ!!


眠そうな顔で、少しベージュアッシュの前髪がかかった松下くんは色気を兼ね備えながら、そんなセリフを吐いた。