無気力王子とじれ甘同居。



「…麺が5本で」


「……」


(ごめん)とでも言いたいのだろうか…。

っていうか松下くんって、そんなにオヤジギャクが好きだったの?


私の中の松下くんキャラが全然定まらないんですけど。


「…やる気あるの?ないの?」


「…元気はある」


「はあ…」


「あぁ、嘘。やる気ある。だからあの…」


松下くんが今まで見たことないくらいか弱く見える。


ドアの隙間からちょこんと顔だけ出してる姿なんか、やっぱり安定のイケメンボーイでほんのすこしドキッとしてる自分がいるわけで…。



「…今度ふざけたら許さないからね」


私はときめいてしまった心を隠すように、少しぶっきらぼうにそう言ってから、松下くんの部屋へと入った。