無気力王子とじれ甘同居。



………


………


「さっそくだけど、松下くん1番得意な教科って何?」



「ない」


「そうですか…」


うぅ…即答かよ…。


っていうか!



「松下くん!それが人に勉強教えてもらう態度?!」


私がそう注意する先には、布団にくるまってお菓子を食べる彼がいた。



信じられないんですけど!!


「んー?あ、本日はよろしくお願いします。どうぞ」


松下くんはそう言って、寝ながら私に一枚のクッキーを差し出した。


「いや、そういうことじゃなくて…とりあえず、机に向かって座るところから始めようか」


私がそういうと、松下くんは「え〜」と声を漏らしながら、渋々布団から出て来てくれた。


ってか、私が勉強見てあげる立場なんですけど?!


「んー」


私の正面に座った松下くんは、隣に置いてあった参考書をペラペラっとめくった。



興味はあるのかな…。