「いいですな〜熱々で」
私は、両手で頬杖をつきながらペンを鼻の下に挟んでそう呟いた。
「いいんだ。ああいうの」
「え?」
大貴が声を出したので、隣の彼に顔を向けると、その拍子で鼻の下で挟んでいたペンがテーブルに落ちる。
「祐実って、渉先輩みたいな直球で気持ち伝えるような男が好きなの?」
「え…いや別に…ただ、高校生だし、やっぱりあいちゃんたちみたいなの多少は憧れるよ。まぁ、気持ちははっきり伝えてくれた方が嬉しいよね」
「そう」
大貴は頬杖をついたままこちらを見つめてそう言った。
なんか…大貴がいつもよりちょっと違う気がする。
「今回のテスト終わったらさ…」



