「俺に勉強教えろください」
っ?!
「え…私が松下くんの?!」
「うん」
うんって平然と言われても…。
散々人のことバカにしといてよくお願い出来たもんだ。
「なんか不都合あんの?同じ屋根の下に住んでるんだし、祐実のテスト勉強のついでみたいに俺が付いてくるだけだよ?」
いやいやいやいや。
そんなお子様ランチのおまけで付いてくるおもちゃみたいに言われてもね…。
だいたい松下くん、今までの素行が悪かったんじゃない…自分で蒔いた種は自分で刈り取ってよ。
「一生のお願い」
っ?!
松下くんはそう言って、力強く私の両肩をつかんだ。
うぅ…。
すごく必死な松下くんを見ていると、なんだか断れなくなって。



