無気力王子とじれ甘同居。



ひっ!!


なんだか強い視線を感じてその先をチラッと見ると…。


教室のドアから覗くように私をジッと睨む松下くんがいた。


なんで?!


なんで?!


なんでそんなに睨まれてるの?!


朝の私の発言をまだ怒ってる?


ん?


松下くんの口をよく見るとパクパクと動かしている。


ん?


どー見ても私に向かって何かを伝えたそうだけど、何が言いたいのわからない…。


私が頭にはてなマークをたくさん浮かべていると、松下くんは呆れたような顔をして手招きをした。



私を呼んでる!?



私はあいちゃんが渉くんとのメッセージに集中してる間に、スーッと急いでドアの方へと向かった。



「ひやっ!」



ドアの前に着いた瞬間、松下くんにすぐ手を引っ張られて、驚いて思わず出てしまった声を慌ててもう一つの手で抑えた。