「もう〜」


そう言って、持ってた洗濯物をその場に置いてから、私はため息混じりで仕方なく、落ちた洗濯物に手を伸ばす。



うぅっ……。


今気づいた…。


私の手の先にあるもの、それは…。



松下くんのパ…



「あ、祐実、今やらしいこと考えたでしょ」



っ?!


へっ?!


私は驚いてバッと顔を上げる。



今…なんて?



そして、この状況を理解してみるみるうちに自分の顔が熱くなる。




松下くんのパンツを本人の前で拾おうとしたことと、松下くんに確かに名前で呼ばれたこと、


両方に心臓が跳ねる。



「べ、別に考えてないし!!」


私はそう言って、手を引っ込めてから立ち上り顔を隠す。



「ひっ」


っ!!


突然、横に向けていた顎を松下くんの細くてしなやかな指で正面に向き直された。


なによこれ…。


松下くんとバチっと目が合う。



「そっちがその気があっても俺はお断りだから」


「…は、はい?」


「じゃ、おやすみ」


「…えっ」



────バタン



私は、初日のように松下くんの部屋から追い出されてしまった。




……はぁ??????



なんで私が振られたみたいになるの?!


なんなのよ!!!


松下くんの気分屋!!!


わがまま!!!


マイペース!!!


すっとこどっこい!!!!



きぃー!!!むっかつく〜!!!!