無気力王子とじれ甘同居。



「安心してよ、あいつが口出し出来ないくらい祐実を大事にするし」


「……うん」


「へ〜今日の祐実は随分素直だね?」


「…っ」


松下くんは意地悪な笑みを浮かべながら、私の首筋にキスをする。



「…松下くんが、悪いんだもん」


恥ずかしくなって、腕で顔を隠すようにする。


「な〜に?その顔。誘ってるな。安心してよ、祐実が喜ぶことしかしないから」



気付けば息の仕方を忘れるくらい、


松下くんに溺れている。



大貴に悪いとか


私は最低なんだとか


そんな感情よりも大きくなるのは


やっぱり松下くんへの『好き』で。



あぁ、私いつからこんなに。


「今の祐実、ちょっと可愛すぎるので余裕がないです。体育館での続きしてもいいですか?」



なぜか敬語になる松下くんに驚いて、パッと松下くんの顔を見ると、


彼も顔を真っ赤にしてて。


あぁ、やっぱり愛おしいなんて思って。



「…よろしく、お願いしますっ」



私は彼から目をそらしてから



小さな声でそう言った。