こんなに自分のことを思ってくれてる人のことを好きになれない自分は、最低だ。


大貴の顔がうまく見れない。


「ゆーみっ」


「っ!」


大貴は私の頬を両手でぷにゃと潰してから名前を呼んだ。



「どーせ、俺の気持ちに応えられなかったって自分のこと攻めたりしてんだろ」



っ?!



「なじゃえわかっちゃ」


「バーカ。何年幼なじみやってると思ってんの?…祐実は最高だよ」


大貴がそう優しく微笑む。



私はいつだってこの笑顔に元気をもらっていた。


今じゃ随分大人っぽくなっちゃって。



「祐実がいたから楽しかった思い出が多すぎる」


「……っ」


「その思い出はなくなんないし、これからも多分まだ少し祐実のこと好きなのは変わらないと思うけど、今まで通り、幼なじみやってくれないか?」