「森川は勉強も運動も完璧に出来て、それが悔しくて…」


「大貴?」


「…俺だって、本気出せばあいつに勝てるって思って出てみたのはいいけど、やっぱりだめでさ…」


「…そうだったんだ」


「あぁ〜〜ださい。もうやだ」


「え〜そんなネガティヴ発言、松下くんらしくないよ〜」



「…だって。すげぇかっこ悪いとこ、祐実に見られた」


松下くんが、頬をピンク色に染めながらそういう。


こんな弱ってる松下くんが見れるのも、


私だけだって信じたい。



「松下くんはかっこいいよ?私の中で…1番」


「…えっ」


「苦手なのに挑戦するってすごい勇気がいることだし…松下くんはそれでもちゃんと授業に出たもん」


ずっと逃げてたことに挑戦するのは、

簡単なことじゃないと思うから。